一度だけ、可哀そうなことをしてしまった。それは、触手を身切れさせてしまったことだ。おそらくそのイカは飢え死にすることだろう。海の中ではそうそう度々エサの小魚に巡り合えるとは思われない。ならば1本の触手で上手に捕らえることが出来るようになるとは考えられないからである。
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多趣味な世捨て人が、釣りを中心に幅広く、無責任な独断を掲載。
12日、大原の鈴栄丸に乗った。1月30日、フグで乗った際、道糸8号でもメヌケは釣れる?と尋ねたら「ライトの人は8号ですよ、でも針は10本までですね。」と言う返事を得ての釣行となった。1時半起床、大原着3時15分。船について船長の指示でもう一人の8号の方とミヨシ寄りに釣り座をセットした。4時ちょっと前に河岸払いで6時少し前にポイント着。釣り開始となった。水深は600メートル前後。ヤリイカで190メートルが記録なので、初体験の深さだ。艫から船長の合図で順番に投入していく。最後にミヨシ一番の私。何とか治具から10本の針を海底に向かって送り込むことができた。投入が一番の不安だったがほっとした。まめに底を取り直していると、竿先に中りが…「あたってる、上げていいのぉ?」と叫び?船長の指示を得て巻き始める。うひゃひゃぁビギナーズラック!とほくそ笑んだのもつかの間、竿先のしなりが無くなったような…。船長からも「軽くなったんじゃないの?」とダメ出しをいただいた。上がってきたのはチビドンコ1匹だった。「いい型だったみたいだけどねぇ。」と慰められたががっくりしてしまった。
潮が動かず、頻繁にポイント移動を繰り返すが中りは遠い。でも、常連さんは単発ながら型を見る。お昼も過ぎ、沖上りの時刻は遠に過ぎていたがボーズは私一人。「もう一回やります。」とのアナウンスに、何とか1匹釣ろうと400メートルの海底に仕掛けを送り込む。エサは、一人おいたベテランさんからタコベイトやら鰹のハラモやらアナゴなどをいただき、皆さんから応援を得ているようだ。着底したが、糸がかなり斜めに入っている。20メーターほど巻き上げて落としなおす。2度目の着底と同時に今日2回目の中りが来た。意外と小さい。「船長、アタリ、中り。どうするの?上げるの?」と叫ぶと、「ゆっくりまいてみたら。」と言うので巻き始める。すると「時間があるから追い食いを待ったら。」と次の指示が来た。それではと巻いた分だけ送り込んでしばらく待つ。その間にも竿先は中りを伝え続けている。船長は「一度かかった魚はめったに外れないよ。」と言うけれどばれてしまうのではと気が気でない!「巻くよぉ。」と言ってゆっくりまき始める。浅くなるほどにスプールの径は大きくなるのでその分巻き上げスピードを遅くして口切れを防いだ。お隣の方とお祭りしているようだ。やがて最初の赤いギョタイがお隣の道糸に絡みながらぽっかりと浮かんだ!デカい!とすぐに次の魚体が!これも大っきい!船長もキャビンからとびだしてきてお隣の道糸と絡んでいる幹糸を手繰ってくれた。その頃には次々と赤い魚体が浮かび上がり、その数8匹!10本バリに8匹のメヌケが!5キロ超が2匹、最後のメヌケは2キロだったがそれ以外は4キロ、3キロの良型だった。絵にかいたようなビギナーズラック!「提灯行列だぁ。」と船長が一番喜んでくれた。釣れすぎでクーラーのふたが閉まらない!ベテランさんから氷までいただいて魚に被せた。2時間かけて港に戻ってきた時は4時を過ぎていた。車にはもう1つのクーラーを積んできたが、まさか2つも使うことになるとは・・・。女将さんからも「大石さん、良かったねえ。」と声をかけていただいた。「船長が残業に残業を重ねてくれたおかげですよお。」とお礼を言い帰路についた。船長はもちろんだが、乗り合わせた皆さんにもすっかりお世話になり最高の釣行になった。魚だが、友達やお世話になっているご近所、妹や叔父におすそ分けした。13日の今夜、わが家は鍋でいただいたが細かい脂が浮かび、美味いことこの上ない!大原港・鈴栄丸の12日の釣果ブログもあわせてご覧いただきたい。