昨日朝、ラッキーをお骨にした。エルもお世話になった佐倉のペット霊園。ご住職がお経をあげ、引導を渡してくださった。天に上がる煙を眺めながら、96年の10月も末だったろうか、エルとラッキーが部屋の中でじゃれあっていたのを思い出していた(エルは6月、ラッキーは9月3日生まれ)。幼いながらもエルに向かってポイントするラッキーがいた。次の瞬間エルはひょいと高いところに逃げてしまう。エルを見上げて「クーン、ク~ン。」と鳴いていた。ラッキーが疲れて眠ると後ろからラッキーのシッポに前足でちょっかいを出すエルがいた。いつまでも仲の良い2匹だった。天ではサースもエルも待っていることだろう。77忌は2月14日になるそうだ。これだけはしてあげたい。
 お骨になったラッキーとともに生前お世話になった佐倉犬舎に挨拶に行った。当主も、ラッキーをかわいがってくれた奥さんや親父さんも皆さん元気だった。ラッキーの才能を引き出してくださった方々にお礼を言って別れた。ひとつひとつすべきことを済ませていくと、ふと、悲しみがこみ上げてきた。
 家に帰るとお向かいさんの駐車場に、見慣れないワゴン車が止まっていた。部屋にはカーテンが引かれていた。もしかすると、と思い2階から見ると黒い服が見えた。おばあちゃんがご遺体になって戻ってきたようだ。夜、奥と一緒に弔問に伺った。いつもニコニコと笑顔を絶やさない上品な方で、わが家の伽羅の生け垣の下までお掃除してくださった方だった。釣果のおすそ分けをお持ちしても「まあ、まあ。」と言って喜んでくださった。87歳になるが杖も使わず、とても元気だっただけに、なんとも割り切れない。ここ2,3年は悲しみばかりがやってくる。