浅場で小鯛が釣れ始めた。新幸丸のブログを覗くと、月曜なのに午後船が出るという記述があった。即電話を入れて確認すると大原に車を走らせた。
 私が一番最後に到着すると若船長の操船で即出港。太東沖をゆっくりと目指して凪の海を新幸丸は走る。15分走ったところで第一投を12メートルの海底に送り込むがここでは中りがなく、さらに20分走り太東灯台をかわした。水深13メートルで釣り再開。するとすぐに中りがあるが外道の様子。案の定ベラだった。放流しているとミヨシの方が500gぐらいのタイを抜き上げた。潮はほとんど流れていないようだ。テンヤは2号。素直に落ちて海底を打つ。一呼吸おいて大きくしゃくる。スーと落ちていくテンヤだが、ん、速すぎるなと思い合わせをいれると来ましたよ、首を激しく振り振り底に向かって引き込むあのタイの引きが!しかも強い!リーダーに入り白く見えた影にタイを確信したその途端、横に走って一瞬青物かと錯覚してしまった。若船長の構えるタモに引き入れたのは800gか。しかし引きは十分にキロ級だった。それもこれも浅場ならではだろう。中りも多様で、底にスティしていると真横にツツツーと引かれるような中りもあり楽しい釣りができた。
 岩船沖に出漁した僚船からは型が出ないと嘆きの無線が入るが、こちらでは常に誰かの竿が弧を描いている。河岸払いの時に新一船長が「潮もすこーし流れ始めたからいいと思いますよ。」と言った通りの展開になった。釣果は300gもいたが700、800gと言ったところがほとんどで11枚。ほかにリリースが2枚。外道はキジハタ?とガンゾウが2枚。カワハギ1だった。
 浅場を攻めているのでリーダーがすぐに傷ついてしまう。3メートルに短くしてきたリーダーだが、何度か結び直した結果、沖上りの時には2メーターにまでなってしまっていた。1度だが船に取り込むと同時にテンヤ上10センチのところからリーダーが切れたこともあった。常にリーダーの点検が不可欠だと実感した浅場のタイだった。
 恥ずかしい話を一つ。暗くなった港で待っていたのは女将さんの「お知らせがあるの、実は・・・ハザードランプがつきっぱなしで…」という驚愕するような「お知らせ」だった。新一船長は「途中で電話しては釣りを楽しめないだろうからと思って連絡しませんでした。スターターは持ってきましたから大丈夫ですよ。」と狼狽えている私を安心させてくれた。以前、新幸丸では竿、長岡丸ではカットウを忘れたこともあり(ブログにも書いた)、気持ちばかりが急いてしまい考えられないようなミステイクを繰り返している。これって認知の始まりかしら?