釣る人は釣るというお話。忘れないように書き留めておく。
 頭56匹、スソ19匹、私22で殆んどスソ!
 6時出船。湾奥へ30分ほど走って第一投は32m立ち。隣りの仕立て船は水深と棚を細かく指示しているが勘次郎は窓から顔を出した船長が「4mね。」と指示。丁寧に着底させ、すぐ底を切って仕掛けがなじむのを待って振りながら4mへ。するとすぐに大物の引きが来た。期待通り良型金アジが上がってきた。上あごに掛かっているのでそのまま引き抜いたが、横だとナチュラルリリースしてしまいそうな重いアジだった。その後も8匹までは順調に釣れたのだが…。突如中りが遠のく。うちの船長と隣の光進丸の船長とで「底潮が動いてねえなぁ。」とか「そろそろ動くころなんだがなぁ。」とか「南に行っても同じだろうなぁ。」とか直で嘆き合っている。結局勘次郎は沖上りまでそこで粘ったのだが、ミヨシの常連さんは一日を通してぽつりぽつりと釣り上げ、ぶっちぎりの56匹だった。今日は潮が流れず、仕掛けはまっすぐに垂れていたような海だった。ここは教えを乞わねばなるまい。

 「今日は朝いちばんを除いて潮が全く流れていなかった。
魚はいるので3mに棚を決め、そこだけでコマセを撒いたので、魚が散らばらなかった。もたれを感じたら聞き上げて2mの仕掛けと海底との間を作り出して魚を底に向かって泳がせ、上あごに鉤掛かりさせた。聞き上げないと魚は横に泳ぎ、鉤掛かりが悪くなる。アジが大きいので、追い食いを待っていると鉤穴が広がりばれてしまう。待たずにひとつずつ釣り上げた。仕掛けは船宿仕掛けだけを使用。」ということだった。因みに私だが、中りが減ってからは3mから5mを行ったり来たりしてしまった。というのも、たま~に3mでも釣れるし、たま~に5mでも釣れる。時には8m上でも釣れる。魚はいるわけだから、当然と言えば・・・当然である。ここで迷ってしまい、棚を絞り込めなかったということだ。こんな展開の時は数も伸びないし、ちっとも楽しくない。楽しくないどころか釣っていて苦しいばかりなのだ。再挑戦してこのもやもやを晴らし、失敗体験を成功体験に置き換えねばなるまい。