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 満船で断られた25日の長岡丸ヤリイカ。一度火のついた釣り師根性は始末が悪い。迷っていたメヌケに変更して鈴栄丸に乗ってきた。釣果だが本命のメヌケはボーズだったが、3㌔前後のメダイ3匹と52㌔以上82㌔未満のアブラボーズが1匹。他に更に大きそうなアブラボーズのバラシが1回。
 遠くのポイントということで集合時刻は2時半。5人のお客さんが揃い次第船長、二人の息子さんを乗せてベタ凪の大原沖へ出船した。
 水深640mのポイントで海底のメヌケを求めて第一投が送り込まれた。私は大艫。初体験の釣り座。着底したあと道糸が真横になびく。当り前だが、舷側に釣り座を構えると真正面に出ているわけなので、何か奇妙な感じ。しばらくするとなれてきた。と、中り到来。いい引きを見せながら上がってくるが、50mを切っても抗いが途切れない。メヌケではない。クロ(アブラボウズ)かとそばに来た船長も期待したが・・・・メダイの一荷だった。残念。艫の常連さん、Iさんは20キロくらいのアブラボウズを取り込んだ。
 次の流しでも私はメダイ、Iさんは前回と同じくらいのアブラボウズ。3回めの流しでは竿先が海に刺さるような中りに期待が膨らんだが、1色くらい巻き上げたところで痛恨のバラシ!「今のは大きかったよ。」とはいつの間にか後ろに来ていた船長と隣のIさんの言。こんな場面、どの船の船長も見逃さないんですよねぇ、いい性格なのか?いえいえ、プロのなせる業なのでしょうね、きっと。何号?と聞くので22号と答えると「細いよ。」とただ一言。『だって、メヌケだと思ったから…』。船長は50号らしい。
 次の流しではIさんからスルメをいただき一番下の鉤にチョン掛けにして送り込んだ。すると再び大物間違いなしのド派手な中りの再来となった。そばに来た船長から、「ドラグを効かせてゆっくやんな、数万円の魚なんだから。」とアドバイス。ミヤのスピードを8にして640mから引き上げにかかる。最初引き出され、その後も魚の引きにリールが度々止まる。30分近くも掛かったろうか、ようやく魚体が見えてきた。デカ!「フック、フック!。」と二人の息子さんに指示が飛ぶ。親指ほどもあるステンのフックを2本打ちこみ、船長と3人がかりで取り込んだ。「良く細い糸で上がったよ。50㌔はあるね。」とお墨付きを頂いたが、11年7月8日、明広丸で取り込んだ鰓・腸抜き42㌔のイシナギよりも大きく、82㌔(同25日。ハリス60号。水深82mとはいえティアグラ16に道糸12号。手巻きでよくぞ上がったもんだ。ブログ11年8月3日、5日に詳述。)のそれよりは小さいかなといったところだった。因みに下から3本目の鉤、鮭皮+ピンクのタコベイトに掛かっていた。船長が特大のクーラーを貸してくれたがシッポが丸々飛び出していた(テレビで見る、死体を入れる袋を積んでおきたいね)。
 家に帰ってから降ろすのが一苦労!玄関先にテーブルを組み奥となんとか引きずりあげて解体した。大きな?重い?ブロックに切り分けてご近所に配って歩いた。
 翌日、クーラーを返しに行くと丁度帰港したところだった。模様を聞くとアブラボウズで職漁に出、アブラボウズばかり368㌔を釣り上げたというお話だった。「プロだねぇ。」と若船長に言うといつもと変わらぬ爽やかな笑顔を返してくれた。