お向いさんから八丈やら館山?の美味しい魚を都合3回もいただいてしまった。これはお返しをしなくてはいけない。釣りに行く格好の理由が出来たというもの。が、アジの模様は良くないしタイも潮温低下らしいし、イサキは頂いた魚だし、ヤリも終わったようだし・・・釣り物がない!唯一釣り盛っているのは大原は鈴栄丸のメヌケ!これしかないでっしょ!てなわけで土曜日に電話を入れると「満船なんですよぉ。」という期待を裏切る船長のお言葉。電話を切りやけ酒を飲もうとした瞬間鳴るガラ携。表示は鈴栄丸船長。「ん?」と思いながら耳に当てると「あと一人入れましたよぉ。」と船長の声が響いた。早速準備に取り掛かったが、無理をして一人分席を作ってくれたに違いない。
日曜日、2時20分に河岸払い。港の外の海は荒れ模様。ややスピードを落としてポイントへ。2時間チョイ走り、第1投を400mの海底に送り込む。大艫で最初の着底が判りずらい。直に近くから巻き上げのモーター音が鳴り、上がってきたのは6点掛けの提灯行列!次の流しでは二人の方が提灯行列!「大石さんだけだよ、みんな型観たよ。」と発破をかけられるが型が出ない。一番下の鉤には先日釣ったヤリイカを付けているというのに。
3回め、やや小さい中りはあるのだが取り込めない。大艫で一番に投入なのだから海底にある時間は誰よりも長いはず。なのに中りが遠い。中乗りさんに乗っている二人の息子さんが度々そばに来てくれるが芳しくない。
5投目、「大石さんのそばに行け。」と息子さんに指示する船長の声が耳に入った。この回も中りなし。一人おいた方は毎回空振り無しでお友達と二人で30匹を釣り上げているというのにである。何が、どこが違うのだろう?いやいや、メヌケ初体験では最後の最後の最後に提灯行列を果たしたこともある(13年2月13日「メヌケ初体験…」)。自分を励ましながら最後の6投目を送り込む。息子さんが「もうちょっと・・ト~ン・・・・ト~ン・・・・とした方がいいですよ。」とアドバイスしてくれる。なるほど、底を打つインターバルが大切なのねと納得。今度は「もう少し送り込んだ方がいいですよ。」との指示に送り込み、底を打った途端に今までにない大き目な中りが!二人してメヌケを確信した。
根掛かりの心配はない海底模様らしいのでさらに送り込むとまたまた明確な中り!さらに送り込んでいる間も竿先が叩かれる。『惜福』という言葉もある。福を独り占めしてはいけない。巻き上げに入る。魚の重みでしばしばリールが止まる。様子を見に来た船長が「もう巻いているのぉ。」とあきれるが「いっぱいついてるよ。」と私。「二つ三つは付いているみたい。」と息子さん。20mをきっても道糸は立っている。行列はなさそうだ。10mになったところで2㌔の錘をロストしたように急に軽くなった。やがて上がってきたのは息子さんのいうとおり2匹のメヌケだった。が、後検4.7㌔と4.5㌔の良型!「これでやっとおっかあに報告できますよ。」と船長も喜んでくれた。何とか釣らせようとやや深いポイント選びの結果だったが、船長と二人の息子さんだけでなく、陸の女将さんにまで心配をかけてしまった。港では「良かったねぇ。」という女将さんの言葉といつもながらの笑顔が出迎えてくれた。
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